当社の音響機器事業「fuiigo(フイーゴ)」が取り組む聴覚障害者向けのエンターテインメント実証実験が、2026年6月10日付の産経新聞(ライフ・くらし面)で紹介されました。公益財団法人・大阪産業局などとの共催で実施したもので、音に合わせて振動する着用型スピーカーを使い、映画館などでの社会実装を目指しています。
産経新聞に掲載されました
2026年6月10日、産経新聞および産経ニュースに、当社の着用型スピーカー「fuiigo」を用いた実証実験が掲載されました。見出しは「音の振動で楽しさ増幅 着用型スピーカー、映画館などで社会実装目指し聴覚障害と実証実験」です。記事では、公的機関との共催による実証の様子と、当社が描く社会実装の構想が取り上げられています。
記事はこちらからご覧いただけます(産経ニュース):
音の振動で楽しさ増幅 着用型スピーカー、映画館などで社会実装目指し聴覚障害と実証実験
「fuiigo」とは — 振動で音を伝える着用型スピーカー
fuiigoは、当社(株式会社undermountain)が共同代表を務める合同会社fuiigoが開発した、ベストのように装着して使う着用型スピーカーです。低音を周波数ごとに異なる振動へ変換して体に伝えることで、小さな音量でも映画や音楽の没入感が深まるよう設計されています。2024年9月の発売以来、エンターテインメント用途を中心に展開してきました。
音を「聴く」だけでなく「全身の振動で感じる」というマルチモーダルな体験が、聴覚障害のある方のエンタメ鑑賞にも役立つのではないか——。その仮説を検証したのが、今回の実証実験です。
大阪産業局との共催実証で分かったこと
実証実験は、公益財団法人・大阪産業局などと当社の共催で2026年4月下旬に大阪市内で実施し、重度難聴のある8名の方に参加いただきました。音楽・映画・スポーツなどの動画を鑑賞し、ジャンルごとにアンケートで評価いただいています。

| 評価項目 | 5段階平均 |
|---|---|
| 今後使用したいか | 4.00 |
| 映画(アクションシーン)の臨場感 | 4.38 |
| ジャズ(低音中心)の楽しさ | 4.00 |
特に反響が大きかったのが音楽です。低音がリズムを刻むジャズは「楽しさ」が高く評価され、参加者からは「初めてジャズを知ることができた」という声もいただきました。映画のアクションシーンは「臨場感」が高評価だった一方、振動が長く続くと疲れるとの指摘もあり、振動の抑制という改良の方向性も見えています。
そして最大の発見は、視覚情報を併用することの重要性でした。荒れた海や、観客が応援歌を歌う競技場の映像では「今、何の音がしているのか」を尋ねる場面が多く、常に音を前提に映像をとらえる人との感覚の差が浮かび上がりました。「波の音」という字幕と振動が合わさることで、波の強弱を体感として伝えられる——。字幕(視覚)と振動を両方そろえて初めて、エンタメ体験が成立するという知見が得られています。
映画館・施設での社会実装を目指して
当社は、映画館・ライブ会場・競技場などでのfuiigoのレンタル提供を構想しています。今回の実証で明らかになった「字幕との併用」という方向性を踏まえ、眼鏡型端末による字幕表示とfuiigoの振動を組み合わせた鑑賞サポートの実現を目指します。実証実験と製品改良を重ね、早期の社会実装につなげていきます。
undermountain/fuiigoができること
当社は、音響機器fuiigoの企画・設計・製造から、施設・自治体・イベントへの導入支援までを一貫して手がけています。
- 施設・イベントへのレンタル導入:映画館・ライブ会場・競技場・福祉施設での鑑賞体験サポート
- 実証・共同検証パートナーの募集:公的機関との実証実績を活かした共同検証に対応
- 設計から量産まで一気通貫:用途に応じたカスタマイズ・改良を自社で迅速に実施
「自施設で振動による鑑賞体験を導入したい」「実証実験を一緒に企画したい」といったご相談を歓迎しています。
次回予告:「AIで仕様書作成を自動化した実例(undermountain実績)」